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2015年06月10日

クマリン

日本茶インストラクター協会では各地域ブロックで、茶審査競技会(闘茶会、聞き茶)を行っています。数年前の東海ブロック大会でのことでした。品種茶の飲み比べがありまして、やぶきたを含め7種類の品種茶から無作為に5種が出題され、選手側としては7つのうち5つを当てるというものです。その中に香駿と静7132が入っていて、競技では香駿が出題されました。結果、半数の皆さんが、静7132と間違えました。

理由は、下記のようです。
お茶も含め植物には病害虫を忌避するためにいろいろな成分を持っています。桜の葉には黒い毛虫がつきますよね。これを忌避するために、桜葉は「クマリン」という成分を有し、通常の植物より、やや多めに含んでいます。お茶の中にもこの成分はありまして、やや多く含む品種があります。代表的なものが、静7132です。静7132を飲むと、桜葉の香りを連想するのは、「クマリン」がやや多いからです。

「クマリン」という成分は濃くして、ネズミを退治する殺鼠剤として用いられますが、桜葉やお茶に含まれる量はほんのわずかですから心配ありません。ちなみに桜餅は香りが良くておいしいですよね。ともあれ静7132を試飲すると桜葉の香りを感じることになります。濃くすれば、小動物にとって毒にもなるし、薄ければいい匂い、というものは、香水などによくあることす。

さて、香駿はハーブ、ミルク、たまに、バニラやシナモンの香りがします。が、実はクマリンもやや多く含んでいます。競技会で間違えた皆さんは、両品種に含まれる「クマリン」を感受してしまったといえます。
下記のグラフで右から2番目が香駿の香り成分です。その一番上の紫色がクマリンで、他の品種と比べ、やや多いことがわかります。

クマリン

発酵茶http://yamanashi.eshizuoka.jp/c57461.html


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Posted by 製茶問屋 山梨商店 at 09:57│Comments(0)科学
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