2015年08月24日
品種茶「静7132」のお話
<育種の由来>
昭和40年代に静岡県茶業試験場で「やぶきた」の実生から選抜された品種で「静7132」は系統番号です。(品種登録名はありません。)当時、同じ「やぶきた」の母樹から色々な茶の実ができました。これらのお茶を7000番台のお茶と呼びました。その中から優秀な実がいくつか選抜され、選ばれて命名されたのが「やまかい」「くらさわ」「するがわせ」「ふじみどり」などです。同じ「やぶきた」を母とする「異父兄弟」というわけです。ちなみに日本の品種の掛け合わせでは、うま味や造りやすさから、やぶきたを母親にすることが多いようです。この品種もやぶきたと同じくうま味があります。
さて、このお茶を飲むと、ほのかに桜葉のような香りがします。植物には「クマリン」という桜あるいは桜餅を連想させる独特の甘い香りの成分があります。この香りはお茶にも含まれ、品種茶「静7132」にはやや多く含まれるため、それが感じられるようです。
<名前の由来>
「静7132」が生まれた当時はそのような特徴が注目されなかったため、名前が付かず系統番号にとどまりました。一部の生産者が育てたところ、霜害に強かったため「霜知らず」と呼ばれるようになりました。静岡市葵区では、安倍川沿いの俵峰(標高500m)や藁科川上流の清沢、大川地区(標高300m~500m)など高地で栽培されています。清水区でもこの香りに注目し、栽培面積を増やし、蒸し製で造ったこのお茶を「まちこ」と呼んで普及に努めています。「霜知らず」という名前よりずっといいですよね。
<赤芽>
太い茎と赤い芽が特長で、樹型は直立型、芽重型で収量は多く、炭素病に極めて強いです。新芽が伸長初期に赤いのですが、やがて緑色になります。ちなみに茶樹は同じ品種同士では受粉しても実はできません。つまり上述の品種たちは母親が同じやぶきたでも父親はさまざまな品種だったということです。当時、試験場の「やぶきた」の母樹のまわりには、様々な紅茶品種が植えられていたそうで、きっと子供たちの父親は「目の青い」いや「芽の赤い」外国種だったのでしょう。
<製造方法>
① 天気の良い日に摘採します。→ 蒸し製 ② 蒸して揉み乾燥します。
↓
釜炒り製
② 葉を天日に当てます。
③ 頃合いをみて室内に取り込み、萎凋を続けます。状態により、撹拌します。
④ 釜炒りします。
⑤ 以降は蒸し製造に近い方法で揉み乾燥します。
<桜葉の香り>
このお茶は系統番号「静7132」という品種茶で静岡本山産です。
植物には「クマリン」という桜あるいは桜餅を連想させる独特の甘い香りの成分があります。
この香りはお茶にも含まれ、品種茶「静7132」にはやや多く含まれます。
弊社製品として蒸し製普通煎茶と釜炒り茶があります。(添加物はありません。)
蒸し製は「うま味」「新鮮さ」「爽やかな香り」
釜炒り製は「甘味」「コク」「濃い香り」
<酸化と熟成>
①新茶期よりも一年経過した春先に向かって、香りが強くなっていきます。
②茶袋を開けた時より、お使いいただいて残りわずかになった時の方が香りは強くなることがあります。
③淹れたての熱いときより、時間が経過して冷めたときの方が香りはわかりやすくなります。
④コントロール下にない酸化は通常傷み臭や古茶臭を感じますが、上記は酸化がプラスになる例です。
⑤熟成して香りが強くなるお茶には、香駿、あさつゆ、やまかい、など香りに特徴のある品種があります。
⑥ちなみに、海苔香が特長の玉露も、通常、年月を経て熟成してから製品化されます。
<淹れ方>
蒸し製では、湯冷まししたお湯で
釜炒り製では、熱湯で
お求めはお茶専門店「Babyleaf」
http://item.rakuten.co.jp/babyleaf/sakuracha-100/#sakuracha-100
<おまけ>
特長あるこの香りは、鼻先ではわかりにくく、喉奥でゆっくり感じる風味です。
また、淹れてから時間が経過して冷めた方が、喉奥に拡がる風味がわかりやすくなります。
昭和40年代に静岡県茶業試験場で「やぶきた」の実生から選抜された品種で「静7132」は系統番号です。(品種登録名はありません。)当時、同じ「やぶきた」の母樹から色々な茶の実ができました。これらのお茶を7000番台のお茶と呼びました。その中から優秀な実がいくつか選抜され、選ばれて命名されたのが「やまかい」「くらさわ」「するがわせ」「ふじみどり」などです。同じ「やぶきた」を母とする「異父兄弟」というわけです。ちなみに日本の品種の掛け合わせでは、うま味や造りやすさから、やぶきたを母親にすることが多いようです。この品種もやぶきたと同じくうま味があります。
さて、このお茶を飲むと、ほのかに桜葉のような香りがします。植物には「クマリン」という桜あるいは桜餅を連想させる独特の甘い香りの成分があります。この香りはお茶にも含まれ、品種茶「静7132」にはやや多く含まれるため、それが感じられるようです。
<名前の由来>
「静7132」が生まれた当時はそのような特徴が注目されなかったため、名前が付かず系統番号にとどまりました。一部の生産者が育てたところ、霜害に強かったため「霜知らず」と呼ばれるようになりました。静岡市葵区では、安倍川沿いの俵峰(標高500m)や藁科川上流の清沢、大川地区(標高300m~500m)など高地で栽培されています。清水区でもこの香りに注目し、栽培面積を増やし、蒸し製で造ったこのお茶を「まちこ」と呼んで普及に努めています。「霜知らず」という名前よりずっといいですよね。
<赤芽>
太い茎と赤い芽が特長で、樹型は直立型、芽重型で収量は多く、炭素病に極めて強いです。新芽が伸長初期に赤いのですが、やがて緑色になります。ちなみに茶樹は同じ品種同士では受粉しても実はできません。つまり上述の品種たちは母親が同じやぶきたでも父親はさまざまな品種だったということです。当時、試験場の「やぶきた」の母樹のまわりには、様々な紅茶品種が植えられていたそうで、きっと子供たちの父親は「目の青い」いや「芽の赤い」外国種だったのでしょう。
<製造方法>
① 天気の良い日に摘採します。→ 蒸し製 ② 蒸して揉み乾燥します。
↓
釜炒り製
② 葉を天日に当てます。
③ 頃合いをみて室内に取り込み、萎凋を続けます。状態により、撹拌します。
④ 釜炒りします。
⑤ 以降は蒸し製造に近い方法で揉み乾燥します。
<桜葉の香り>
このお茶は系統番号「静7132」という品種茶で静岡本山産です。
植物には「クマリン」という桜あるいは桜餅を連想させる独特の甘い香りの成分があります。
この香りはお茶にも含まれ、品種茶「静7132」にはやや多く含まれます。
弊社製品として蒸し製普通煎茶と釜炒り茶があります。(添加物はありません。)
蒸し製は「うま味」「新鮮さ」「爽やかな香り」
釜炒り製は「甘味」「コク」「濃い香り」
<酸化と熟成>
①新茶期よりも一年経過した春先に向かって、香りが強くなっていきます。
②茶袋を開けた時より、お使いいただいて残りわずかになった時の方が香りは強くなることがあります。
③淹れたての熱いときより、時間が経過して冷めたときの方が香りはわかりやすくなります。
④コントロール下にない酸化は通常傷み臭や古茶臭を感じますが、上記は酸化がプラスになる例です。
⑤熟成して香りが強くなるお茶には、香駿、あさつゆ、やまかい、など香りに特徴のある品種があります。
⑥ちなみに、海苔香が特長の玉露も、通常、年月を経て熟成してから製品化されます。
<淹れ方>
蒸し製では、湯冷まししたお湯で
釜炒り製では、熱湯で
お求めはお茶専門店「Babyleaf」
http://item.rakuten.co.jp/babyleaf/sakuracha-100/#sakuracha-100
<おまけ>
特長あるこの香りは、鼻先ではわかりにくく、喉奥でゆっくり感じる風味です。
また、淹れてから時間が経過して冷めた方が、喉奥に拡がる風味がわかりやすくなります。
Posted by 製茶問屋 山梨商店 at 16:43│Comments(0)
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